インド発の長距離国際線に乗ると聞くと、「快適に過ごせるのか?」「サービスはどうなのか?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
今回筆者は、インド・デリーのインディラガンディー国際空港からフランクフルト行きのエアインディアAI2025便に搭乗。さらに復路はAI2030便でデリーへ戻ってきました。
行きはビジネスクラス、帰りはエコノミークラスを利用し、エアインディアのヨーロッパ路線の実力を体験。機材はボーイング787-9ですが、実は元ビスタラ航空の機体で、塗装もまだ完全にはエアインディア仕様になっていないユニークなものでした。
インドらしい混沌とした出発手続きから、機内での食事や座席の快適性、モニターの使用感まで、良い点も悪い点も含めて正直にレポートしていきます!
行きはインディラガンディー国際空港でチェックイン!


インディラガンディー国際空港は、インド最大の空港で国際線のハブでもあります。
しかしその規模ゆえに、出発手続きは常に大混雑。結論から言えば、最低でも出発3時間前には空港に到着することを強くおすすめします。
まず驚かされるのは、出国審査の長蛇の列。ビジネスクラス利用でも優先レーンがあってもスムーズとは限らず、結局かなり待たされるケースが多いのです。

さらに手荷物検査では、インドらしい「我先に!」という乗客との戦いが待っています。並んでいるようで並んでいない、順番を抜かそうとする人が現れる…そんな環境に慣れていないとイライラしてしまうでしょう。「自分も負けずに前へ出る!」くらいの気持ちで臨むのが正解。日本的な「譲り合いの精神」ではスムーズに進めません。
ようやく手続きを終え、出国審査を抜けた頃にはすでに体力を消耗していました。インド発の便に慣れていない人は、ここでまず「洗礼」を受けることになります。
AI2025便&AI2030便のフライト情報

- AI2025便
- 出発:デリー(DEL) 05:15
- 到着:フランクフルト(FRA) 12:00頃
- 所要時間:約9時間
- AI2030便
- 出発:フランクフルト(FRA) 20:10
- 到着:デリー(DEL) 翌日12:00頃
- 所要時間:約9時間
AI2025便は早朝出発のため、空港で夜を明かすか、深夜にホテルを出発する必要があります。正直ハードですが、到着はちょうどお昼。ヨーロッパ到着後の予定が立てやすいのがメリットです。
一方のAI2030便は夜発。ドイツで観光や仕事を終えた後にそのまま空港へ向かえるので便利です。インド到着は昼で、次の行動へスムーズに移れます。
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運航機材について

今回のフライトで使われていたのはボーイング787-9(ドリームライナー)。
ただし、元々はビスタラ航空(Vistara)が保有していた機材で、エアインディアが統合の一環で引き継いだものです。
そのため、機体にはまだビスタラ時代の名残が随所に残っており、座席や内装のカラーリングもエアインディア仕様とは少し異なる状態。塗装さえも完全には変更されておらず、外観を見れば「ビスタラの機体だ」と分かるほどでした。

インドからヨーロッパ方面の路線では、この「元ビスタラ機」がよく投入されているようで、機内の清潔感や快適性は従来のエアインディア機より高いと感じました。
AI2025便&AI2030便に搭乗!

座席について


行きはビジネスクラスを利用しました。1-2-1配列で、フルフラット可能。シートピッチも十分で、足元の広さは快適でした。寝具やブランケットもしっかり用意され、深夜出発の便でも安心して休むことができます。



一方、帰りのAI2030便ではエコノミークラスを利用。こちらは3-3-3配列で、シートピッチは標準的。やや硬めのシートですが、787-9の機材なので圧迫感は少なく、8時間程度であれば許容範囲でした。
ただし長身の方や荷物が多い方には少し窮屈に感じるかもしれません。
機内食


やはりエアインディアの機内食といえば「カレー」。往復ともにカレーを選択しましたが、これが意外と美味しい。
スパイスの香りが広がり、食べるとインドらしさをしっかり感じられます。辛さは国際線仕様で控えめに調整されているため、日本人の口にも合いました。

エコノミーのメニューにはチキンやベジタリアン向けも用意されており、多様な食文化に対応しているのはインドらしい特徴です。パンやデザートもあり、量も十分。機内食に関しては好印象でした。
モニターも各座席についている

各席にパーソナルモニターが設置されており、映画や音楽を楽しめます。
ただし、ソフト面では日本語コンテンツは少なく、基本的に英語かヒンディー語の作品が中心。日本人にとってはやや物足りなさを感じるかもしれません。

エコノミー座席の画面タッチ操作もスムーズで、元ビスタラ機らしく比較的新しい設備。従来のエアインディア機でよくある「反応が悪いモニター」ではなかった点は大きなプラスでした。
まとめ

今回、エアインディアのAI2025便(デリーからフランクフルト) とAI2030便(フランクフルトからデリー) を利用しました。
結論としては、
- 空港の出発手続きは大混雑:インドの民度の違いに戸惑うので、出発3時間前到着は必須。
- 機材は快適:元ビスタラの787-9だったため、エアインディアの中では格段に快適。
- 座席差は歴然:ビジネスクラスは快適で熟睡できる一方、エコノミーは標準的。
- 機内食は意外と美味しい:カレーを選べばインド気分を堪能できる。
エアインディアというと古い機材やサービスの粗さを指摘されがちですが、今回のフライトは「元ビスタラ機材」という点で快適でした。
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